竹内 美紀/著 -- ミネルヴァ書房 -- 2014.4 -- 910.268

所蔵

所蔵は 2 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
中央 児童書研究 Map KQ/910.26/イ/ 0113570758 一般 利用可
長島 一総 Map /910.2/イ/ 0610714719 一般 利用可

資料詳細

タイトル 石井桃子の翻訳はなぜ子どもをひきつけるのか
副書名 「声を訳す」文体の秘密
著者 竹内 美紀 /著  
出版者 ミネルヴァ書房
出版年 2014.4
ページ数 6,330p
大きさ 22cm
一般件名 児童文学 , 翻訳文学
個人件名 石井 桃子
NDC分類(8版) 910.268
NDC分類(9版) 910.268
ISBN13桁 978-4-623-07014-5
定価 ¥4200
内容紹介 「音読の声」「声の文化」「作品の声」といった「声」の3つの側面に注目しながら、名訳者・石井桃子の「声を訳す」という翻訳姿勢を明らかにし、子どもの本の翻訳文体における声の重要性を指摘する。

目次

序章 「声を訳す」とは
1 石井桃子研究の意義
2 翻訳者研究という視点
3 石井桃子の生涯と訳業
4 子ども読者と「声」について
5 本書の構成
第Ⅰ部 石井翻訳の原点と「声」
第1章 『クマのプーさん』改訳比較にみる石井のこだわり
1 『クマのプーさん』の改訳史
2 変えられたもの
3 変えられなかったもの
第2章 『クマのプーさん』英日比較にみる石井らしさ
1 『クマのプーさん』の作品の本質
2 言葉遊びとくり返し
3 日本語の特徴を活かした訳の工夫
4 読者寄りの訳
第3章 「岩波少年文庫」シリーズと物語の翻訳
1 「岩波少年文庫」の創刊と選書基準
2 「岩波少年文庫」の翻訳姿勢
3 『ふくろ小路一番地』の翻訳分析
第Ⅱ部 子ども読者と作品の「声」
第4章 翻訳絵本の形
1 「岩波の子どもの本」シリーズと統一判型
2 福音館書店「世界傑作絵本」シリーズと横判
3 『シナの五にんきょうだい』の翻訳分析
第5章 子どもの読みと絵本『ちいさいおうち』の翻訳
1 子ども読者を意識した翻訳とは
2 子どもは原作『ちいさいおうち』をどう読むか
3 石井訳『ちいさいおうち』の翻訳分析
第6章 訳者の作品解釈とファンタジー『たのしい川べ』の翻訳
1 原作と中野好夫の先行訳
2 石井の旧訳『ヒキガエルの冒険』
3 石井の新訳『たのしい川べ』
第7章 訳者の精読と短編『おひとよしのりゅう』の翻訳
1 “reluctant”は「おひとよし」か
2 主人公ドラゴンにとっての“reluctant”
3 訳者石井にとっての“reluctant”
4 作者グレアムにとっての“reluctant”
第Ⅲ部 「語り」の文体の確立
第8章 幼年童話と昔話の法則
1 「岩波の子どもの本」から幼年童話へ
2 アトリー作「チム・ラビット」シリーズ
3 アトリー作「こぎつねルーファス」シリーズ
4 昔話に対するこだわり
第9章 ポターの「語り(“tale”)」の文体
1 「ピーターラビット」シリーズ
2 “tale”の文体
3 『グロースターの仕たて屋』の翻訳分析
第10章 ファージョンの「声の文化」の文体
1 石井とファージョン
2 『銀のシギ』の阿部訳と石井訳の比較
3 ジェイコブズの昔話との比較
第11章 「語り」を絵本にした『こすずめのぼうけん』
1 ストーリーテリングと元話
2 『こすずめのぼうけん』の翻訳分析
3 『こすずめのぼうけん』の絵と場面割り
終章 石井の翻訳文体の源泉としての「声の文化」の記憶
1 石井の自伝的創作
2 ミルン自伝の翻訳
3 「魔法の森」の住人
4 石井にとって「声を訳す」こと