住吉 雅美/著 -- 筑摩書房 -- 2023.11 -- 321.1

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所蔵館 所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
中央 ティーンズ新刊 Map Y/321/ス/ 0114626047 児童書 利用可

資料詳細

タイトル ルールはそもそもなんのためにあるのか
著者 住吉 雅美 /著  
叢書名 ちくまプリマー新書
出版者 筑摩書房
出版年 2023.11
ページ数 170p
大きさ 18cm
一般件名 法哲学
NDC分類(9版) 321.1
ISBN13桁 978-4-480-68466-0
定価 ¥800
内容紹介 決められたことには疑問も持たず、従うことが正しいと思っている人が多い日本社会。ルールはどういう趣旨で存在するのか。その目的を理解した上で従うものではないのか。ルールの原理を問い、武器に変える法哲学入門。
児童内容紹介 ルールは何のために生まれたのか。ルールが成り立つ必須条件とは。ルールに反していなければいいのか。時代に応じて変わるべきルールもあるのではないだろうか。ダメなルールの特徴とは…。庶民が各自の生活と命を守るための自主的なルールの可能性を考えてみよう。

目次

はじめに
真面目な国民は「要請」を守る
権力者や金持ちは法律すら守らない
第1章 ルールは何のために生まれたのか
平常時のルール:世界や社会を円滑に回す
弱者を優先して救済するためのルール
資源に限界がある場合のルール
国家や社会の崩壊時には「自分が生き延びる」ルール
生き延びるために他人を蹴落としてもよいような状況
第2章 ルールが成り立つ必須条件
法律を学ばずとも、大抵の人々は平和に暮らす
ルールの拘束力は嫉妬心だ
ルールの原点
第1次的ルールと第2次的ルール
誰から見ても決して許せないことって何だ?
なぜ国民は政府や知事のいうことをきかなかったのか
人は自分が損をしてでも公平さを求める生き物だ
公平なルールをいったん受け入れたならとことん守ろうよ
公共性と普遍性が必要
第3章 フェアプレーの精神-ルールに反していなければいいのか?
「俺を踏み台にしたぁ!?」
反則をしない限り、勝つためには何をしてもよいのか?
経験に基づく合理的なルール
フェアプレーの義務
スポーツ仲裁裁判所の裁定はいいのか?
逆に選手を追い込む最低の裁定
そもそもドーピングは悪だろうか?
第4章 時代に応じて変わるべきルールもある-たとえば結婚
いつまで異性同士の単婚制にこだわる?
同性婚やパートナーシップ制を認めればそれでいいのか?
なぜ複合婚がいけないの?
反婚の思想
異性間単婚制を肯定する意見を批判する
初音ミクと結婚した男性
家族を作るとはどういうことか?
第5章 復讐するは誰にあり?-報復のルール
死体を処刑!?
世界が滅ぼうとも、刑は執行されねばならない
刑罰の起源は復讐
「餓死したくないから罪を犯す」の連鎖
復讐を止める裁判
刑罰の条件
裁判制度があっても、復讐は消えない-キャンセル・カルチャー問題
復讐するは誰にあり?
とはいえ…
第6章 なぜ人々は立ち止まらないのか-法律でも変えられないルール
小便小僧、存続の危機?
慣習とルールを分ける3つのポイント
エスカレーターで人々が立ち止まらないわけ
原因(1)ハートのいう「ルール」になってしまっている
利己的な人々が自ずと社会秩序を作る
原因(2)赤の他人の事情より、自分が急ぐ都合が優先
原因(3)ナッシュ均衡が成立してしまった
ルールが変わる条件
片側は譲るが、席は譲らない-「優先席」という悪しきルール
第7章 こんなルールは嫌だ!-ダメなルールの特徴
なぜマスクは「必須」から「個人の判断」に転じたのか
曖昧な「個人の判断」「お控えください」
中途半端なルールは混乱を生む
半端なルールが「警察」を出現させる
外国人の視線がそんなに気になる?
他人がマスクを着けようが着けまいが、もともとどうでもよかったのではないか?
「大切な人」を人質にとるルールのイヤらしさ
第8章 民主主義は公正じゃない
特定の層におもねる政治や立法はダメ
法や政策は無差別公平でなければならない
多数決は根拠のない偏見までも温存する
スーパーアイドルがお笑い芸人に人気投票で負ける理由
民主主義は諸刃の剣
おわりに
清濁併せ呑むのがルールである
毒も栄養も喰らうのが人間である
参考文献